放蕩。
とうとう別の次元が見えた気がした。
ああこれだ、あともうちょっとこのままで、と思ったら。
彼が果ててしまった。
繋がったままで茫然としていたら。
不意に涙が溢れた。
ぽろぽろぽろぽろ。
自分の意識に関係無く出る涙はほとんど初めて。
「どうした?」
びっくりした彼に聞かれたが。
何で泣いてるのか、自分でも解らないから答えようがない。
涙のせいで彼は急激に縮んでしまった。
仕方ないので彼から下りる。
何で涙が出たのか、冷静に考えてみる。
がっかりしたとか、残念というネガティブな考えは無かった。
かといって幸せで泣きたいぐらい、的な多幸感でもないのは解ってる。
いったい何なのか。
未知の出来事に出くわして驚いた、か。
これが近い気がするが、これだけでも無い気がする。
だいたいあの時に『感情』というようなものはあんまり無かったと思うのだ。
ただ無心に快楽に従っただけで。
その時は彼と私じゃなく、ただただ自分だけの為だったと思う。
それが終わった途端に泣いたのは。
至福の時間が終わったからか。
解放の安堵か。
うーん、どれもうまく言い表していない。
今まで感情が溢れる時に出るものだった涙は。
本人が理解出来ない時にも流れるものと知った。
そして大問題は。
またあの状態になれるか、だ。
このブログ的に、下品且つ端的に言えば。
ク●イキした直後に、連続で中イキしたのだ。
直球で言うと、なんて簡単に説明出来るのであろうか。
嗚呼悲しいw
そんなこんなで、人生初の大変目出度い日だったのだが。
一度出来たからといって、二度出来る保証も無い。
だいたいその日の私は、そんなにやる気満々では無かったし。
感度においても『並』の日だった。
騎乗位というのも通常運転で。
いつもと違ったのは、やけにきつくて何度もチン●の位置を変えてみた事だけだ。
んで、ちょっとチン●をずらしてる時に
「うん!ここベスポジ!」
と思える場所があったのだ。
そしたら。
いつもだったら当たり具合によってはけっこう痛い筈の奥の方が。
全く痛くなかったのだ。
感触が鈍いというよりは充血してるように膨らんでる、というか。
いつものように彼のチン●の形が隅々までダイレクトに解るような、ぴったりした触感ではなかった。
多分毎回こんな状態にはなれないと思う。
ってか、なりたくない。
毎回こうなってたら、どこまで自制心を保てるか解らないし。
二人でしてる筈のセッ●スが、私だけのオナ●ーになってしまう。
相手を気遣う余裕の欠片も無いのはやっぱり好きじゃない。
思い返せば、目だってろくに開けてなかったと思うし。
彼はもっと自分を見失った私を見たいだろうが。
私はあの段違いの快楽の空間に行くのは、微妙な躊躇がある。
まあ、でも。
場所によって逝き方の違いがすごくある、という事は体験出来たし。
女であるという特権のひとつを味わえたのだから。
幸せと思ったほうがいいのか。
けっこう複雑。