氷点下。
人に根掘り葉掘り話を聞くのが大好きだ。
特殊な性癖や、その考えに至るまでの過程を知りたい。
どうやってその人格が出来上がったのか。
知りたい知りたい。
でも知ったからといって何がどうなる訳でもない。
ただの自己満足だ。
自分に関しては疑問に思う余地もない程、子供の時からで。
自分のM性を自覚するもしないもないぐらい、自然な話だった。
だから己の被虐趣味に悩むとか、矛盾とかを抱えた事すら無い。
現実に主を持ったのは、いい歳になってからで。
願望だけが膨らんでた時代がとても長い。
妄想ではなくリアルなS性の人を知ってからは。
よりはっきりと欲しい主像が掴めた。
多頭飼いは駄目。
伴侶がいる人も駄目。
当然『なんちゃってS』な人も駄目。
一番大事なのは自分から好きになった人じゃないと駄目ってこと。
私は人生の全てを愛する主に飼育されていたかった。
1日檻の中にいて、主の事しか考えない生活が欲しかった。
全てを依存出来る主が欲しかったんだ。
でも結局は結婚相手が強烈なS性の人でないと叶わない夢で。
他人に自分の全てを委ねる人生で。
ふわふわした、流れのままに漂う自己しか確立出来ない人生だ。
現実には家事をしたり子育てをしたりするのだから、実現しないだろうし。
まともな社会人としては両立出来ない事も解っている。
まぁ。
しょうがない。
来世で叶う事を祈ろう。