線香花火。
幸か不幸か。
彼は私に対して、ああしろこうしろと言う事はほとんど無い。
それがお洋服でも髪型でも、五月蝿く言う事は無いのだが。
たまーにけっこう強く主張する事がある。
それはワキ毛についてだ。
ワキ毛を剃らないでくれと言うのが、私の外見に対して彼が主張する…
ほぼ唯一の事柄なのだ。
いやー、寒い時期は長袖だったから問題無いけど。
最近とても暑くなって来たのに、ワキ毛を抜かない為に半袖が着られない。
いや半袖って、腕を上げた時に割と脇の下が見えるじゃない。
電車に乗って、うっかり吊革も掴めないし。
でも七分丈じゃもう暑い。
だいたい確信犯でワキ毛伸ばしてるのに。
手入れを怠ってるオバはんか、某外国人には見られたくないのー
そこだけはちょっと大事にしたいポイントなのよ。
そんな訳で、最近ちょっと困っている。
だいたい何故ワキ毛に拘るのか、私には理解出来ない。
理由を聞くと「ワキ毛はエロいから」と返事があるが。
会う度に伸び具合やら何やらを見る訳でも無いし。
数ヵ月に1回ぐらい見たとしても。
「うーん…やっぱり少ないね」と言われるだけだ。
ソリャナイゼ…
自慢じゃないが私、ワキ毛が少ない。
いつも15本あるかないか程度にしか生えないのだ。
いくら伸ばしてもその本数だと見映えがしない。
いやいや、ワキ毛の見映えって意味解らないけどw
せめてもうちょっと広い面積に、ワキ毛生息地が広がればいいものを。
残念ながら数センチ角の狭小なスペースに、密集する生え方だ。
昔いたワキ毛女優の黒木何とかさんみたいには、何年経ってもなれないのは確実。
だったらどうすりゃいいの?
何となく伸ばす意義が見つからない、私のワキ毛の未来。
ま、結論を言うと乳癌検診を受けるんでね。
ワキ毛とはさっくり『サヨナラ』の運命よ。
さらば、貧弱な私のワキ毛チャン。
PS.
彼はこの下書きを読んでいるかのように、久々に私の脇の下を見た。
が、「あ!ワキ毛剃ったの?!」と言われた。
いやいや…ちゃんとありますから…
よく見て下さいヨ…
ちっ
そんなに私のワキ毛は貧弱かよ…