秋時雨。
夏からずっと悩んでいた酷い下痢。
下痢止めの薬も全く効かず、ビオフェルミンもヨーグルトもただの嗜好品になってたこの夏。
この3ヵ月で、生涯食べて来たヨーグルトの200倍ぐらいは軽ーく食べましたな。
いや子供の頃からヨーグルトはあんまり好きじゃなかったので、ね。
ビオフェルミンもちょっとミントの味がするラムネだと思って毎日飲んでましたが。
何の役にもたってなくて。
やるせない徒労感と、40分おきにトイレに行かなきゃいけないお腹を抱えて迎えた秋。
急に涼しくなって来たので思い付きました。
「そうだ、腹巻き買おう!」
私、前回腹巻きしたのは遥か彼方昔の保育園の頃。
毛糸のおパンツと腹巻きのセットで過ごしたあの冬…
を思い出した訳じゃないんですが。
暑くなくなったから、気休めに腹巻きしてみるかーと思ったのね。
いや、めっちゃ暑がりで、基本冷たい飲み物しか取らないから。
下っ腹はいつもひんやりしてたんだよね。
うん、知ってたんだけどさ。
夏に腹巻きであせも作るのも嫌だから。
お腹が冷えてる事は気づかないふりしてたんだよね。
最近の腹巻きって、腹巻きって言ったら失礼なほど可愛いのがいっぱいなんだよぉ。
中、高校生が好きそうなピンクとかでふわふわ素材なやつとかキャラ物とか。
まあ私が選ぶのはそういう可愛いのじゃなくて、ちょー薄地でぼこぼこしなくて服の上からでも腹巻きしてるように見えないやつなんだけども。
色気は無いけども、実用的な腹巻きよ。
薄地なので保温性とか何とかは全く期待しないで買いました。
だいたい秋口から分厚いニットは暑いしね。
のびのび素材なので締め付け感も無くて、気楽に一日中着けてまして。
それから一週間。
酷い下痢が『まあまあ我慢出来る下痢』程度になり。
たとえお腹が痛くなっても一時間は我慢出来るようになり。
日によっては殆ど下らない、という信じられない結果に。
たった780円の薄い腹巻きで、何て素晴らしい費用対効果。
一日二回しかウン○が出ないなんて、私にとっては夢の生活で。
もう冷や汗かきながら、だだ漏れの恐怖に怯えなくていいなんて。
我が世の春よ。
いやートイレに行かなくていいとこんなに楽な生活になるのね。
もう嬉しくて嬉しくて、早速腹巻きの素晴らしさを彼に報告しました。
「腹巻きって凄いねー。あんまり下痢しなくなったよ」と。
返って来た返事は。
「お腹が下ってないなら久々に浣腸出来るねー」
え?浣腸?
しかもその後に「俺、牛乳浣腸が一番好き」
そうだったっけ?
いや、好きな割には牛乳浣腸って一回しかしてない気がするけど…
ってか、ここ何年も下痢体質だったから浣腸自体をしてないよなぁ。
何て考えてたら。
「でもせっかく下痢が治ったんだからすぐに浣腸は止めようね」
「久々に下ってない生活を楽しみたいでしょ?」
あーもうーっ
またしても私に遠慮して、自分のやりたい事を言ってなかったのね。
確かに万年下痢の人間に浣腸しても楽しくないんだろうけど。
何だかすごく水臭いような微妙に有り難いような。
複雑な気持ち。
でも「あーエネマシリンジ買い直さないと駄目なんだった」
「一緒に買いに行こうね」とお返事が来たので。
ま、楽しそうならいっかと思った私。
んで、ここは彼が読まないので思いっきり書くが。
実は、また下痢する日がちらほら出て来た事はナイショなのだ。
残念ながら、私の下痢無しの平和な日々は僅か一週間であった。
我が世の春は桜の見頃のように。
非常に短かかった、のだな。